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地方の中小企業で働くと暮らしはどう変わる?福岡移住者の暮らしのビフォー/アフターでいろいろ比較してみた。

2016年08月30日

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地方の中小企業に転職した移住者の暮らしは、果たしてどう変わるのか?地方で働いてはみたいが、東京よりも収入は下がるし、人や情報も少なくなるので正直心配なことが多いという人は少なくないだろう。

今地方にあって、移住希望者たちの熱い視線を受けているのが、英国ライフスタイル情報誌『MONOCLE(モノクル)』誌が発表する、クオリティ・オブ・ライフ―世界で最も住みやすい25の都市ランキング」に堂々10位にランキングされた福岡だ。(1位はコペンハーゲン、日本では、東京が2位、京都が9位にランクイン)。今回のコラムでは、そんな福岡の中小企業に転職したある福岡移住者にインタビュー。収入や支出、時間の使い方など様々な比較を通して、地方転職のリアルを探ってみた。

モデル:Aさん

東京で社員数200名以上のIT会社にて5年勤務。その後地元福岡へUターンを決意し、1年前に福岡へ移住。現在は社員5名のスタートアップ企業でWeb制作や地域開発の仕事をしている。

比較1:一ヶ月の収支

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まずは、東京での収支面から見てみよう。東京時代は社員数200名を超える中堅のWebマーケティング会社に勤めていたAさんの月収は約30万円。家賃は少し広めの1DKで、8万円。また、IT企業という事もあって帰宅は深夜に及ぶことも多かった。そのため、同僚とついつい飲みに行ったりと交際費がかさんでしまっていたという。「交際費の中でも、東京だと少し移動するにも、ちょいちょい移動費がかかるので、実はそれが馬鹿にならなかったですね。」

そして移住後にAさんの収支はどうなったのだろうか?給料は、5万円ダウンの25万円。しかし支出に注目だ。家賃が約40%ダウンの4万円。「場所にもよりますが、福岡に来て驚いたのが家賃の安さ。値段は安くて東京よりもゆったりと広めに住めるのも特徴」とAさん。実際に部屋全体の専有面積は広くなったという。しかも中心地の天神までは地下鉄一本で20分の距離。「福岡では食材が安くて新鮮なので自炊した時の自分の料理がおいしくてびっくりです。笑」自炊の食材も福岡では新鮮で安いようだ。結果、支出の食費も30%程度ダウンした。福岡の食材は、おいしくて家計にもやさしいのだ。

比較2:時間の使い方

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次に時間の過ごし方を見てみよう。東京時代は、1時間の通勤時間をかけて会社に通っていたAさん。「都心への電車はもちろん超満員電車でした。福岡に移住してからは、自宅から職場へ自転車で通っていますが、通勤ストレスから解放されたのはとても大きいですね。」勤務時間も東京時代よりは若干短くなり、早く帰れるようになったという。節約した時間は、読書などのインプットや、映画を見に行くなど趣味の時間にも多く使えるようになったようだ。

比較3:休日の過ごし方

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休日の過ごし方についても、東京と地方では大きく異なるようだ。東京時代は、ショッピングや遊園地などどうしても街中で遊ぶことが多かった。自然は好きだったので、夏休みなどには音楽フェスに行っていたが、どうしても旅費などがかさんでしまう。一方、福岡に移住した後は、街と自然が近いこともあって、キャンプや釣りなど、本来Aさんがやりたかったアウトドアの趣味が中心となり、結果的にただ消費して過ごすという時間の過ごし方からは大きく変化したようだ。 あと、意外なことに東京に遊びに行く機会もよくあるとの事。「時期を選べば片道1万円以下の飛行機代で行けます。東京の友人ともそんなに離れた感覚は無いんですよね」

まとめ

東京と地方の一番の違いは、1円を稼ぐために払う“人生のコスト”

地方転職は、確かに収入では下がってしまう。今回のAさんは月々5万円ほどの下げ幅だったが、業種によってはもっと大きく下がる場合もあるだろう。しかし地方では、ライフコスト(住居費や食費)が下がるだけでなく、その“質“も高まるというのも相まって、可処分所得という意味では案外東京と変わらない状況が生まれてきやすい。また、Aさんのエピソードにもある、「超満員電車」は、東京では多くの人がその状況に置かれていると思われるが、地方ではそのストレスから解放されたという声は多い。つまり1円を稼ぐための人生のコストという見方をしてみると、案外地方に軍配が上がるのかもしれない。

逆に変わらないところ、不便になることもある

逆に、地方では人付き合いが増えたりして交際費は案外かわらなかったり、逆に福岡などでは、お酒好きの県民性も相まって、飲み会は増えたりすることもあるようだ。また、Aさん曰く「クリエイティブという職業柄で行くと、ギャラリーや面白い展示・イベントなどの数は激減するのでそういう意味での生の情報に触れる機会は少なくなった」という。最先端の情報やそれに伴う刺激はまだまだ東京にあるので、そこは当然地方では得られないものが、東京にはあって魅力的なのだ。

何を得て、何を手放すのか?

東京で得られるもの、地方で得られるもの、それは当然それぞれの街にあるわけで、またどちらかに住むことで失うものも当然あるのだ。しかし、特に震災後は、こうした本質的な生き方や働き方を議論する場や情報も増えて、選択肢の幅が広がったのは喜ぶべきことだろう。東京にヒト・モノ・カネが集中していることによる、“東京の重力”は、今や自らの選択と行動によって解き放つことができる時代なのだ。東京に居ても地方に居ても、すべてを手に入れる暮らしや働き方は難しいのかもしれない。要は何を手に入れて何を手放すのか?私達の選択が試される。

地方の中小企業で働くと何が変わるのか?

今回は、収支や時間の過ごし方に着目した。そのため現実的なコスト感にフォーカスした内容となった。Aさんに、コスト以外のところでどんなところが一番変わったか?を聞いてみた。 「福岡では、福岡が面白くなるためにとか、街を盛り上げるためにみたいな会話が、仕事でもプライベートでも普通に出てくることに驚いきました。東京時代は、東京のために・・なんて考えたこともなかったです。それだけ街を好きな人が多いし、そのことが仕事のある部分エネルギーやモチベーションになっていますね」 東京では、お金を稼ぐ手段としての仕事という意味合いがどうしても濃くなるが、地方では人口が少ない分、ひとりひとりの働きが、その街に果たす役割の比重が大きいのかもしれない。それが目に見える分、東京よりもやりがいがあり、またそれはある意味、仕事が目立つという意味では大きなチャンスにつながっているのかもしれない。

[福岡移住計画]

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