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インタビュー・コラム本業と副業を両輪にし、キャリアを積む ー 生きたい人生を送るための副業

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本業と副業を両輪にし、キャリアを積む ー 生きたい人生を送るための副業

長谷川 奈月(NPO法人ETIC. シニアコーディネーター)

YOSOMON!を通じて豊開発株式会社で外部副業人材として参画された鈴木嵩人さんは、副業を人生のキャリアを豊かにする手段として、複数の会社に参画し経験を積まれています。今回はその秘訣をお伺いしました。

suzuki

本業ではどんなお仕事をされていますか。

大手日系化粧品メーカーで法人営業、事業戦略、Executive Assinstantなどの経験を経て、2022年に外資系ECプラットフォームへ転職をしました。前職が新卒で入社した会社になるのですが、多忙な母が入浴後に化粧品を使用し、心からリラックスする様子を見て、自分も化粧品で人々を笑顔にしたい」という思いで入社しました。

入社後は、本当に様々な職種を経験させて頂き、小規模事業者や中小企業について考える機会に多く恵まれました。中小企業が各地にあるから、その地域に住む人々の暮らしが豊かになっているんだな、と感じることが多くて。ビジネスインパクトとしては、大企業の方が大きいかもしれないですが、中小企業の持っている意義はすごく大きいんだろうなと漠然と思っていたわけです。その中で調べていくと、日本の99%以上が中小企業であるとか、いろんな事実が見えて、中小企業を支えることは、日本を支えているっていうのと同義なんじゃないかなと考えるようになりました。

そういう想いで仕事をしていると、商品を買っていただく最終的な決め手として、私が大手化粧品メーカーの社員である、というのが関係なくなってくることがあり。「鈴木くんから化粧品を買いたい」「鈴木くんの提案だから」と言っていただけることがあって、そういうときに思うのは、“大企業の看板を外しても、一人のビジネスパーソンとして戦える人間でありたい”“そのためには、自身でスキルをもっと身につけ、成長しなければならない”ということだったのです。こういった想いが、自身が置いていた環境と全く異なる、ECプラットフォーム企業への転職に繋がったのだと思います。

副業を始めたきっかけを教えてください。

自分は一人のビジネスパーソンとして戦える人間なのかを試したかったという気持ちが当時ありました。2020年の始めから、いろんな副業マッチングサービスに登録し、応募していました。コロナ禍だったので、通勤時間がなくなり、自分の24時間を自由に使えるようになった頃でした。その空いた時間をどう使おうか、と当時よく考えました。家族の時間に使うというのも人生のあり方の一つですし、私みたく副業を始めてみるっていうのも一つのあり方で、私は何か新しいこと、今までなかったものにチャレンジしたいなと思い、始めました。

豊開発さんは、プロジェクトが事業戦略・策定のところでしたので、ちょうど私の強みと重なったことと、当時専務だった清水さん(現:代表取締役)がとても勤勉で努力家な感じが伝わってきたんですよね。ただ世代交代を待つとかではなく、本当に勉強されてMBAも取られて、いろんなコミュニティに自分から参加して、という努力をされている方で。そういう方と一緒にお仕事をすることで、自分も役に立てれば幸いですし、何より人間として成長できるのではないかなと思ったのが最大の理由です。

得られたことはどんなことでしょう?

まず一番は、自分が見える世界が大きく広がりました。まだ副業を経験している人は多くない印象ですが、是非自身の世界を広げるというチャンスが目の前に、いつでもあるということをお伝えしたいです。私も副業を始めるまでは、本業の会社が自分の世界の全てでした。だから会社で日々評価が上がれば喜ぶし、評価が下がればへこむし、話す人も会社の人たち、飲みに行く人も会社の人、という感じで。ですが、その価値観がいい意味で壊れました。いろんな会社があって、いろんな人が働いていて、いろんな価値観を持っていて。そういった方とお話をすることで、自分のキャリアに対する考え方が一気に変わるんですよね。今まで本業の会社しかないと思っていたけど、そうではないなと。キャリアというのは、自分が人生においてなりたい人間になるための手段なんだと、気づかされたっていうのがまず一番大きな得られたことですね。

二つ目に得られたのは、成長ですね。副業のプロジェクトは、主に週に1回の定例打ち合わせにてアウトプットを実施出していたのですが、そうすると打ち合わせは月4回。3ヶ月の契約期間だと全部で12回しかなくて、その中で中長期計画を立てるだとか、DXをどうするとか、人材の評価制度をどうするか、などいろいろな課題があったのですが、ひとつずつ解決していかなきゃいけないので、1週間の中で、本業の時間は本業の時間、副業の時間は副業の時間って分けて、一生懸命取り組むわけです。そうすると、どちらの仕事も効率良くやらなきゃいけない。より一層本業に対しても、質の高い仕事ができるようになりましたし、副業でも、与えられた課題に対してどういうアウトプットが求められているのかを常に意識しながらやっていました。ましてやコロナ禍で1回も直接お会いしたことがない方と共にお仕事していたので、ビジネスパーソンとして、会社の看板抜きできちんとお役に立てるように、という環境には、成長ややりがいに繋がりました。

実は当時4社、副業契約させていただいていたので、月火水木全部打ち合わせ、という状況で。月火水木の夜、打ち合わせが終わって、金曜日に来週の準備を全部考えてやるんですよ。本業と副業4社様との事業推進は、自身の限界値を引き延ばす、大変有意義な経験になりました。

副業する上で気をつけていたことはどんなことですか?

自分が何を求められてるのかを明確につかむということです。自分だけじゃつかめないので、聞くしかない。そうなってくると自然に質問がたくさん出てきて。業界のことしかり、求められているものしかり。だから1回目の打ち合わせで、何を求められてるのかを質問しながら聞き出すようにしてました。副業人材と連携する、ということは、自社では厳しいから誰かに入ってもらうわけじゃないですか。その理由は例えば、忙しすぎるや、やったことがないや、考えたことはあるんだけども、ちょっと新しい視点でアイディアが欲しい、など様々あると思うのですが、そこを明確にすると、アウトプットを出したときに求めたのと全然違う状態になりにくいと思うんですよね。

あと、豊開発さんの場合は、自分が土木業界のことを全然知らず、かつ施工管理っていうところに特化されている会社なので、施工管理に関する知識はかなり勉強しましたね。偶然にも私の妻の実家が土木の事業をやっているので、義父に聞いたり。そうして清水さんの抱えてるその課題感っていうのをなるべく自分のこととして捉えられるようにしました。これは副業全般そうなんですけど、自分が関わったことがない業界をお手伝いするとき、自分が蚊帳の外から見てると絶対信頼関係なんて築けないので、自分も同じ輪の中に入って、そこから課題を見ないと、多分会話がかみ合わないなと思うので、とにかくたくさん知識をインプットする、経営者と同じ視点にたつことを意識しています。

これからの展望を聞かせてください。

冒頭にお話に出たように、私は中小企業のお役に立てる人間になりたいと思っていて、その手段として、独立でもいいしサラリーマンでもいいし、とにかく役に立てる人間になりたいと思っていて。今いる会社(外資系ECプラットフォーム企業)も、このデジタライゼーションが進んでいく中で、世界でも多分トップレベルに入るぐらいのビジネスモデルを築いているので、そこのビジネスモデルや考え方を体系的に自分の知識にするために働いている、という考え方なので、本業でも勉強しながら、それを自分の副業に還元していく、副業で学んだことをまた本業でも生かせるし、ここの循環を繰り返していけば、なりたい自分にちょっとずつ近づけるのかなと思っています。 私の中では、本業と副業は表裏一体というか、生きたい人生を生きるための方法、というのが一番しっくりくる考え方です。本業だけでも得られないし、副業だけでも得られないし、両輪であるからこその、相乗効果を感じています。

現在は、チーム体制の副業をスタートさせています。例えば「鈴木さん、人事制度を作ってください」というかんじで、やっていると専門外に出くわすときがあるんですよ。そのときに自分で勉強して責任を持ってアウトプットを出すのは大前提なのですが、私が1から勉強して考えるより、制度作ったことがありますっていう人がいた方がいい。逆に事業戦略だったら私の専門分野ですし、専門分野が違う人でチームを組み、「この会社には2人体制で行こう」「この会社は3人体制で行こう」というようにできたら面白いなと。今はマーケティングだよねとか、波に乗ってきたから今度人事制度を作ろうかとか、フェーズによって、企業様から求められるものは違うはずですから。

こぼれ話:座右の銘

「義を見てせざるは勇なきなり」という言葉はすごく大事にしている言葉です。やった方がいいと心ぐらいわかっているのに、やらないのは勇気がないからだっていう主旨なのですが、人生全部に当てはまると思い、副業もその中の1個だと思っていて。当時を振り返ると、中小企業の役に立ちたいって思っているのに、何もしないっていうのは、やっぱりそうする覚悟とか勇気が足りないからだと自分に言い聞かせ、奮い立たせてチャレンジを開始しました。人生1回なので、道は自分で切り開いて、生きたいように生きたいなと思っています。そういう人生のほうが後から振り返った時に後悔しないなと。


参考リンク

PROFILE

長谷川 奈月(NPO法人ETIC. シニアコーディネーター)

1982年青森生まれ札幌育ち。札幌にて大学在学時から、大学生と地域の企業をつなぐ長期インターンシップのコーディネートを経験。2007年にETIC.参画。関心分野は都市部人材と地域との交流の仕組みづくり、音楽、こども。二児の母。

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