震災後、異なる強みを持つ複数の水産業者が共同で立ち上げた同社。このモデルは東北、ひいては日本の水産業全体を変革する可能性を秘めています。成功のカギを握る、海外での新規市場開拓を最前線で担う人材を募集します。

日本の水産業は現在、長期的な低迷期にあります。

遠洋・沖合漁業の漁獲量の減少に加え、国内需要の減少、生産者の高齢化といった様々な課題があり、このままでは水産業の衰退は免れず、国産の安全でおいしい水産物が食べられなくなるという事態も、そう遠くない将来訪れかねません。

そうならないためにも、水産業全体での商品の高付加価値化、海外輸出の拡大などを推進し、水産業のプライオリティを高めていく必要があります。

その中で私たち鮮冷は、三陸の豊かな海が育んだ本当においしい水産物を、そのおいしさを保ったまま凍結加工し、国内はもちろん全世界へ販売していくというチャレンジを推進しています。

おいしさを保つ秘密は、CAS(Cells Alive System)技術と、トンネルフリーザーを組み合わせた世界初の設備。細胞を壊すことなく凍結加工することができるため、旨味を保持したままでの長期保存が可能となりました。

この技術を活用した「CAS FRESH」シリーズは、既に第一弾の「ほたて貝柱」を皮切りに米国やマレーシアなどで高い評価を受け始めています。今後香港を中心に、タイや台湾などにも展開していく予定で、特に今年度は香港の商談会に参加し、直接エンドユーザを相手にマーケティング調査を実施します。

今回募集する方には、各国の展示会や商談会に参加してプロモーションを行い、新しいマーケットを開拓することはもちろん、商取引の実務を担って頂きます。期待する成果として、2017年12月末時点で3億円の売上(弊社の売上全体の約15%)に対して責任を持って取り組んで頂き、社内外のリソースを巻き込みつつ自らの力で達成頂ける人材を募集します。

さあ、あなたの力で女川の「うまい!」を世界に広めてください。女川から始まるチャレンジが、宮城県、東北、そして日本の水産業を元気にする原動力になります。
日本の水産業を変えるチャレンジャーの応募をお待ちしています!

募集要項

この仕事のやりがい

鮮冷はもちろんのこと宮城県自体も水産物の海外輸出事業への取り組みは始まったばかりです。そのため決まった形もなく、新しいビジネスを自由な発想と行動で作り上げていくことができます。

宮城県の豊富な水産物の品質は世界に通用するものであり、そこに日本独自のCAS凍結技術を加えることにより、これまでにない商品を世界に紹介することができるため、ポテンシャルは限りなくあります。

あとは、自由な発想で世界の多くの人々と直接会って広く知っていただけば海外輸出事業は大きく発展することは間違いありません。まさに宮城県の海外輸出事業の礎を築く役割を担う仕事と言っても過言ではありません!

私たちのビジョンとミッション

これまで長年にわたり生産者に支えられてきた鮮冷は、企業の発展のみならず、生産者や町、パートナーを含めた6次産業化を目指しています。地域の雇用創出はもちろんのこと、生産者の収入安定・増加を目指すなど、水産業全体の発展を目標としています。そのため、日本国内のみならず海外にも広く市場を開拓し、宮城県のリーディングカンパニーとして宮城県の水産物の海外輸出事業をリードしていく所存です。

日本の水産業、特に生産者の現状は、所謂3Kと呼ばれる部類に入り、低収入やその構造的な問題から後継者不足や高齢化などの問題が山積しています。しかしながら世界に出てみると、日本食ブームの勢いは留まらず、日本の高度で丁寧な加工技術も相まって、所謂「Japan Quality」の水産品の評価はとても高く、世界中に誇れるものであるということを肌で感じることができます。したがって、私どもの目指す生産者から海外のパートナーまで含めた6次産業化が実現できれば、質の高い日本の水産品を更に高い付加価値を付けて世界に展開することが可能となり、その結果、将来、日本の水産業全体が魅力ある業界・職業になれるものと信じています。また、日本の農林水産業を元気にすることで日本全体を元気にできると私どもは信じて止みません。日本をちょっとでも変えてみたいと思っているあなた、ぜひ私どもと一緒にチャレンジしてみませんか?

代表者からのメッセージ

代表取締役／石森 洋悦

世界三大漁場の一つである三陸の海と豊かな森に囲まれた女川から、美味しいお魚を長年日本全国へお届けしてきた石森商店と岡清。その2社の仕入れの強みと高い技術にあらゆる先進の設備が加わって生まれたのが鮮冷です。女川の「うまい!」を世界へ!三陸産を中心とした国産の水産物にこだわり、安全で安心な≪食≫を女川から世界へ共に届けましょう!当社には豊富な経験を持った職人は数多くおりますが、世界の方々と円滑にコミュニケーションをとり、堂々と渡り合えるような人材は残念ながらまだおりません。弊社の最も重要な事業のひとつである海外事業を、中心になって推進していただける人材を求めています。

[プロフィール]
昭和51年 株式会社石森商店に入社
平成12年 株式会社石森商店の代表取締役に就任
平成25年3月 株式会社 鮮冷の代表取締役に就任して現在

一緒に働くメンバーからのメッセージ

営業部総務課課長／大井 太

食品業界での経験や海外事業の従事経験、営業・マーケティングの経験のある方は当然大歓迎ですが、海外事業開拓に高いモチベーションを持っている方であれば、必ずしもそれらの経験は必要ではありません。私自身、この仕事に就くまでは食品業界の経験は全くなく、IT業界の国内外の企業で長年にわたり営業・マーケティングの業務に携わってきました。それが今では世界中の多くの人に美味しいものを届けるという喜びを実感しています。もし営業やマーケティングの経験が無い方であっても、基本的な最低限必要なノウハウは一からお教えすることができますので安心してください。海外を飛び回り多くの人と会い、日本の美味しいを世界の人々に味わっていただく喜びを、ぜひ一緒に味わいましょう!

担当コーディネーターからの推薦ポイント

特定非営利活動法人アスヘノキボウ スタッフ／高橋 健

[この仕事の魅力]

自分自身東京で6年半働き、その後女川に来ました。東京の大企業に居ては見えないもの、体感できないもの、学べないものが、地方企業にはたくさんあります。その大きな一つは「自分が未来を作っていく」という感覚です。まさにこの鮮冷様は自ら水産業の未来を切り開いているチャレンジャーです。チャレンジが好きな方、応募をお待ちしています。

[まちの魅力や特徴]

女川町の魅力は、町全体がチャレンジャーであるということです。震災により8割が流された町を再建し、かつ人口減少社会においても持続可能な町を作るために、行政と民間が一体となって1000年に1度の町づくりに精力的に取り組んでいます。その勢いに後押しされる形で地元の起業家が増え、さらに外からも起業家が集まってきており、町全体がベンチャー企業かのような熱量の高さがあります。